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瀧定名古屋 社長 瀧健太郎氏 価値観の変化に対応 産地企業と連携不可欠

2019年04月26日メディア

トップインタビュー
瀧定名古屋 社長 瀧健太郎氏
価値観の変化に対応 産地企業と連携不可欠


「所有から使用へ消費者の価値観が変化している」と
瀧定名古屋の瀧健太郎社長は指摘する。
その中でコストとニーズをバランスさせたモノ作りが
「難しさを増す」が、その変化に対応するためには
産地企業との連携強化が重要と説く。また、国内の生産能力に
限界がある中でQR追求にも産地との取り組みを深めることが
「必要不可欠、当社の生命線」と言い切る。

――平成の30年間は繊維産業にとって、
どのような時代だったとお考えですか。

海外を含めた形で、モノ作りの産業構造が大きく変化したと
捉えています。直近では消費者の価値観の変化も感じます。
都市部でカーシェアリングが増えているように
ライフスタイルにおいて、大きな価値であった所有から、
使用へと重点が移り始めています。
これは誰も想像できなかったのではないでしょうか。
ファッション衣料もそれが大きな流れとして表れています。

自ら所有する欲求が薄れる中でその価値観と、
コストを含めて求められる商品のバランスを
取り入れながら供給することが難しさを増しています。
変化を感じ取り、当社も対応しなければなりませんが、
コストだけでなく品質も重要です。
それは当社が大切にしてきた部分。
この二つを満たしながら供給することは非常に難しく、
その対応は大きな課題と考えています。

――令和の時代、繊維産業はどのように変わるのでしょうか。

機能性ではウェアラブルなど新カテゴリーが
生まれるのでしょうが、ファッション衣料が生活における
喜びの一つであるという役割は変わらないとみています。
ただ、所有という欲求が薄まる中で、
供給の在り方を考える必要があります。
もちろん、変化はチャンスでもありますが、
これまでと同じように作って、
売るのが厳しくなっているというのも事実です。

――その中で貴社の課題は何でしょうか。

基盤である産地企業との連携強化が重要と考えています。
当社は量に加えて時間もサービスとして提供しています。
ニーズに対応した生地の企画精度を高めることも含めて、
モノ作りの時間をいかに短縮できるかが重要性を増しています。
それには産地企業との連携が不可欠です。
それは当社の生命線です。
人手不足もあって生産量に限界がある中で、
早くから構えた上で、供給することは負担もリスクも大きくなる。
それをミニマイズする意味でも、今まで以上に
産地企業との関係を密にし、取り組みを深める方法があると
考えています。

――具体的には。

昨秋に認証を取得した、責任あるウール調達に関する自発的な国際基準
「RWS」(レスポンシブル・ウール・スタンダード)もその一つです。
各段階と話し込みながら販売に向けて認証を取得したわけですが、
その中でどのようにモノ作りを行い、在庫のポジションを
どうするかを話し込んでいます。RWSに代表されるような取り組みは
複数進めており、横軸でチームを設けています。
どこと、どのように組むかを明確化して掘り下げ、
スケジュールを立て取り組んでいます。
これが結果的にスピードアップにつながってくると考えています。

もちろん、産地を支えるということは重く受け止めていますが、
今までと同じやり方では難しい。
いかにして当社が安定発注を行えるか、
さまざまな形で産地連携を模索していきます。

――さて、前1月期決算は2.2%増収ながら
営業、経常、純利益とも2桁%の減益でした。

服地は18秋冬の成約が順調に進み上半期は好調だったのですが、
猛暑や暖冬の影響もあり追加オーダーに結び付きませんでした。
海外販売は12%増となりました。
顧客への訪問頻度を増やしたことが寄与しています。
海外担当だけでなく、国内担当も一緒に動いていますし、
例えば中国法人もローカルの営業が20人以上いますが、
国内担当も出張し連携して対応するなど、
内外連携が成果に結び付いています。

一方、縫製品はまだ、変化に追い付けていません。
OEM/ODM企業として何を作れるのかが求められています。
素材、デザイン・パターンなどにおいて当社の特徴を
はっきりさせることが重要です。
服地部門との連携を進めるだけでなく、
製品部門独自の生地開発も進めていきます。

――新チャネルの開拓の進展は。

ユニフォーム分野は着実に進んでいますが、
ファッションと物性の違いもありますので、
その対応を強化していきます。
ネット専業の開拓も件数は増えていますが、
まだ単位になっていません。
マーケットが見えにくいので、
じっくりと進めるべきだと考えています。

ただ、令和の時代は間違いなくネット中心の
ライフスタイルになります。
そことどうつながるかは大きな課題です。
どのように変化するのかはまだ分かりませんが、
変化に対応できるようにしていかねばなりません。

  

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