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    モーレツから健康へ 働き方改革に全力で取り組む

瀧定名古屋 TAKISADA NAGOYA
モーレツから健康へ 働き方改革に全力で取り組む

2018-06-29メディア

瀧定名古屋 TAKISADA NAGOYA

モーレツから健康へ 働き方改革に全力で取り組む

瀧昌之/社長

服地卸のリーディングカンパニーの瀧定名古屋は、新たな働き方へとかじを切る。
2018年3月期は9期ぶりの減益を強いられたものの、大きな要因はシステム変更の
前倒し計上で、売り上げ自体は堅調に推移している。女性へのサポートや
全社を挙げた禁煙宣言など、働き方改革に向けた妙手を次々と打ち出している。

WWDジャパン(以下、WWD):
18年3月期は9期ぶりに減益を強いられた。

瀧昌之・社長(以下、瀧):
減益の最大の理由は、基幹システム切り替えに伴う費用の前倒し計上と
海外子会社からの配当減の二つ。海外子会社からの配当減に関しては
不調だったOEM(相手先ブランド生産)の戦略的撤退によるもの。
将来に備えた投資として考えている。
市場が厳しいのは相変わらずだが、セールスはそれほど悪くなかった。

WWD:
セールスの内容をもう少し詳しく説明してほしい。

瀧:
服地部門の売上高は前期比1.7%減、製品部門は3.5%増。
服地に関しては、上期に主力のカットソーがトレンドの後退で良くなかった。
下期は寒くて冬物がよく動いたが補いきれなかった。
今期は前期に在庫が消化できているので、足元の発注は悪くない。
大手アパレルの売り場リストラも一段落しており、元気になっているようには
感じている。

WWD:
今期の見通しは明るい?

瀧:
うーん。楽観視はできない、というのが正直なところだ。
日本の既存の取引先は全般的に厳しい。
以前だったら売れ行きを見て追加発注で積み上げていたのが、
最近はその後の追加が来ない。売れる、売れないにかかわらず、
かなりシビアというか、消極的になっている。
落ち込んでいる分は、実際にはネット通販などの新興企業の拡販で
カバーしているのが現実だ。
ただ、原価率を高く設定するTOKYOBASEを見て、一部で追随する企業もあり、
国産生地を多く扱う当社のような服地卸にはポジティブな動きもある。
また、海外に関しては、中国と香港の現地法人ではクオリティーの高い
日本製のテキスタイルへの引き合いが非常に強く、テキスタイル事業は絶好調だ。
OEM縮小も、好調なテキスタイル事業に経営資源を振り分けるためで、
今年も間違いなく伸びるだろう。

WWD:
4月の決算会見では、新興企業への強化策を打ち出した。具体的には?

瀧:
紳士服地部門では、オーダースーツ向けの服地で大きなシェアを持っているが、
この部分が非常に好調だ。オーダースーツの多くは新旧含め、
多くの企業がネットを使ったビジネスで成功を収めつつある。
カスタムオーダーはネットを使うことで生産のリードタイムを大幅に
短縮しているが、テキスタイルに関してはやはり在庫が必要になる。
主力販路のロードサイドに比べると規模はまだ小さいが、
ずっと成長を続けている。

WWD:
先日、国内での衣料生産が1億枚を割り込んだことが話題になった。
国産回帰はもうないのか?

瀧:
需要が伸びる中で、むしろオーダースーツの縫製は中国も日本も
キャパが足りない状態だ。一部のオーダースーツを専門にする企業は
工場の買収も行っている。当社もスーツ専門ではないが、
春日井市に物流センター内に、国内の縫製企業と共同で小規模な縫製工場を造った。
アイテムは主にウィメンズの高級プレタで、実験的にやり始めたのだが、
当初の予想以上に好調ですでに利益も出始めている。
問題はやはり後継者や労働者不足だ。
今後は個人からの指名買いをしてもらえるような技術ややり方を考える必要がある。

WWD:
基幹システムはどう変わる?

瀧:
これまで紙で管理していた日々の売れ行きや在庫管理を、
デジタル化・クラウド化するのが目的だ。
紙でやっていたと聞くとアナログに聞こえるかもしれないが、
日々の売れ行きに加え、売れ行きに応じた価格変更も同時並行で行っており、
実際は紙じゃないとできないほど緻密な管理だった。
従来のやり方を置き換えるためには量子コンピューター並みの
処理速度が必要になるため、システムの仕様に関しては毎日、
激しい議論を行っている。

WWD:
なぜ変更を?

瀧:
現段階のコンピューターの処理速度では、どうしても現在の緻密な部分を
捨て去る必要があり、管理の精度は確実に落ちる。
従来の緻密な管理システムは瀧定と言う会社の歴史であり、
ノウハウの塊といっても過言ではない。
それでもシステム変更をするのは、働き方改革の一環だからだ。
紙での管理自体に大きな手間もかかっているし、
外で商談中の在庫確認時には電話を掛けて、実際に紙をめくってもらって
調べてもらう必要もあった。業務量を減らすためには、
この部分に手を入れないと。

WWD:
働き方改革の一環として、”禁煙”をかなり徹底的に進めているとか?

瀧:
その通りだ。最終的な目標は、瀧定名古屋から喫煙者をなくすこと。本気だ。
この2年で役員からスタートし、部長、課長までやめさせることに成功した。
新入社員にも面接時に(タバコを)今は吸っててもいいが
入社式までにやめてこいよと。

WWD:
なぜそこまで禁煙に?

瀧:
働き方改革のゴールの一つは社員の健康だ。
これまで社員の葬儀に何度か出たが、全員喫煙者だった。
かつて”瀧定”と言えばモーレツ社員の代名詞だった。
市場が右肩上がりに拡大している頃はそれでも給与に反映されるから、
良かったのかもしれない、ただ、市場環境は変わってひたすら
働いても前年並みにしかならない。それでもなかななか働き方は変わらなかった。
そうしたやり方を改めようと10年前に働き方改革をスタートしたが、
掛け声だけではまるで変わらず、その後は消灯時間を早めたり、
午後10時にオフィスを閉めたりといろいろやったがなかなか改まらず、
6年前に業績評価の指標に生産性を入れたことでようやく変わり始めた。

WWD:
具体的には?

瀧:
事業部、あるいは課の単位で時間当たりの粗利を項目に加えた。
業績評価に加えたことで、時間は無限ではなく、
有限だと社員がようやく認識してくれた。

WWD:
今後の課題は?

瀧:
今は”プライベートをもっと社内に持ち込め”と提唱している。
介護や病気のことは隠さず言ってほしい。
本来は個人ではなく、組織なのだからこそ、フォローし合い支え合うことができる。
今後、親の介護の問題は、必ずもっと増えるはず。
まずは声を上げて組織でそうした状況をシェアすることが、
改善への一歩になると考えている。

TOPICS
名古屋本社に貴重なアーカイブと関連書籍を備えたショールームを開設

瀧定名古屋はこのほど、名古屋本社に海外の貴重なビンテージの
ファブリック見本帳や同社のアーカイブ、ファッション関連の書籍などを
集積したショールーム「瀧定名古屋アーカイブスペース」を開設した。
事前に申し込みが必要だが、誰でも使用できる。
同社の本社は名古屋市内の中心部にあるため利便性が高く、
取引先のアパレルを中心に評判を呼んでいる。

ショールームは100年以上前の欧州ファブリック見本帳が数十冊所蔵。
日本でもこれほどまとまった数をそろえている企業は少なく、
自由に閲覧できるのは珍しい。
同社のテキスタイルサンプルもシーズンやカテゴリーごとに設置。
ファッションんお関連書籍も充実している。
開設したばかりだが、すでに「取引先のアパレル企業などが
リサーチのため頻繁に利用している」という。

  

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