皆さんこんにちは🌞

毎年恒例の自由研究企画・第一回は<染め>について。

一概に染めるといっても、染め方はもちろん、原料~生地になるまでのどの段階で染めるのかで生地の見え方が全く異なります。

今回は実際に32課の素材をいくつか取り上げ、各素材の染めにフォーカスしてご紹介いたします!

①後染め
32-30377

32-30377は生地(生機)になったものを染めております。

32-30377

②先染め
32-30618

こちらは糸の段階で染めを行っております。また、経糸に等間隔に白糸を配列することでストライプ柄に仕上がっております。

32-30618

以下のように白糸と黒糸を規則的に配列することで千鳥格子柄にすることも可能です!柄については染めだけでなく・組織も大きく関係しているため、組織についても改めて別の機会に取り上げます!

32-30618

③先染め・杢表現
32-30223

一見②と同じストライプ素材に見えますが、糸を分解するとグラウンドの部分に大きな違いがあります!!

こちらは糸の状態で染めた異なる色の糸を2本撚り合わせた糸(杢糸)を使用しています。また、経糸はピンク×グリーン・緯糸はブルー×グリーンの杢糸と、異なる組み合わせの杢糸使用しているため、より独特な色目になっています!!

32-30223生地全体
経糸(ピンク×グリーン)
緯糸(ブルー×グリーン)

④TOP(綿の状態で染め)
32-30377T

こちらは①にて紹介した32-30377と同素材ですが、染めに大きな違いがあります!

こちらは糸を紡績する前の段階で染めることで、霜降りの様な独特な色合いになっております。

32-30377T

⑤後染め・染め分け
32-20378

実は原料によって使用する染料が異なるのはご存じでしょうか??

その原理を利用して、生地になった段階で異なる染料を用いることでそれぞれの色に染めることが出来ます。

32-20378は、ポリエステルとウールを染め分けることで、先述したトップ染めの様な見え方を表現した素材!もちろん後染めでベタに染めることも可能です。

32-20378

⑥先染め・シャンブレー
32-6S3010

32-20378と同様の要領で、経糸のウールをネイビーに、緯糸の綿を白に染め分けることで,まるでデニムの様な見え方に仕上げた素材!                  実際こちらも生地を分解してみました!

32-6S3010 全体像
分解した写真

いかがだったでしょうか?

染め方によって生地になった時の見え方が大きく異なることを今回実感いただけたかと思います。