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メディア 2022.04.13

原料、素材からの川上戦略を サステ商材も絡め全社的に推進

繊維ニュース4月5日掲載分

原料、素材からの川上戦略を サステ商材も絡め全社的に推進

瀧定名古屋は服地、製品の両部門で原料や素材からのモノ作りを軸とした川上戦略を推し進める。
新型コロナウイルス禍でモノ作りがしにくい状況にあるが、2015年に創設した原料素材部の
機能を生かす。サステイナブルな商材も絡め全社的に打ち出す。
今季(23年1月期)は増収増益を目標に掲げる。
新型コロナ禍による物流や生産拠点の混乱に加えて、サステイナビリティーの進展で物を
作り過ぎない傾向も進んでおり、生地や製品の供給はタイト化が進行。
瀧健太郎社長は「モノ作りが難しい状況だからこそ、納期や品質を守るためにも川上に手を
伸ばしていきたい」と意気込む。

川上戦略でポイントとなる原料素材部はウールを中心に天然繊維から化合繊までの幅広い
種類の原料・原糸を扱う。業績も堅調に推移する。
サステイナビティーが進む中では原料からのモノ作りが重視されるため服地、製品の両部門で
原料から意識し顧客のニーズに対応する。
服地部門ではサステイナブル商材として、衣料品や裁断くずを再生した生地「リニュール」を
紳士向けに打ち出していたが、他の部署にも広げ他用途にも提案を進める。
サステイナブル関連の商材についても全社的に拡充を進めており、現在では300マークをそろえる。
製品部門では前期、主力生産拠点であるベトナムのロックダウン(都市封鎖)の影響が大きかった
ことから、サプライチェーンの組みなおしを実施する。
さらに、前期から強化してきた会員制交流サイト(SNS)系アパレル向けの開拓も継続する。
服地を中心とした海外販売も強化し、今期はオランダ・アムステルダムの人員を増強する。

微増収も利益面は苦戦

瀧定名古屋の22年1月期単体決算は売上高479億円(前期比2.9%増)、営業損失
5億200万円(前期は1億8千万円)、経常利益1億3800万円(前期に76.7%減)だった。
微増収だったもののコスト高などが響き利益面は苦戦した。
部門別の売上高は服地、製品ともに紳士向けが厳しかった。服地は前期にあった医療用ガウンなどの
落ち込みをカバーできなかった。
製品は主力とする郊外型店の売上減少とロックダウンによる生産停滞が響いた。
一方で服地、生産の婦人向けは健闘した。海外販売は減収だった。
中国や韓国などのアジア向けが好調だったが、欧米向けが落ち込んだ。

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