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メディア 2023.03.10

テキスタイル製造卸トップに聞く 瀧定名古屋社長 瀧 健太郎氏

繊研新聞 2023(令和5年)3月9日 木曜日 
テキスタイル製造卸 トップに聞く
瀧定名古屋社長 瀧 健太郎氏
 
原料からの取り組み拡大
輸出は円安が追い風に 
中・長期ビジネス拡大

 
前期(23年1月期)を振り返って。
服地部門は堅調で、中でも好調だったのは婦人服地。
自家生産をはじめ、原料まで踏み込むことで中・長期のビジネスを組み立てることが出来ました。
特に長期での取り組みは21年度は難しかった部分です。
短期の現物商戦は中国のロックダウン(都市封鎖)で国内縫製のキャパがタイトになりましたが、
生地が入らず苦戦しました。                                       
紳士服地はコロナ禍以降、販売先が店舗を減少させるなどで生産に慎重な姿勢が多かったですが、
前期は前向きな商談が増えました。
全社ベース、課ベースで進めている機能素材やサステイナブル(持続可能な)素材の打ち出しが順調でした。
 
今期は。
出掛ける人が増え、消費が旺盛になると期待しています。
その中で消費者が求める物、必要とする物を供給していくのが大切です。
提案の一つはサステイナブル。
当社は100年後も人々がファッションを通じて笑顔でいられる未来づくりに貢献するサステイナブル戦略
「ライフ・ウィズ・アース」を掲げています。
循環型社会を形成するため、挑戦するプロジェクト「RE・・」(アールイー)をはじめ、
太陽光の近赤外線を吸収するレアメタルを練り込んだ糸「ナイロール」など幅広く提案していきます。
生産キャパシティ不足や在庫に対して慎重な企業がまだまだ多く、流通在庫は減少するでしょう。
そこに対し在庫を持つのが我々の役割だと思っています。
営業戦略としては、今まで通り既存顧客1社1社と丁寧に取り組みながら、
新規開拓を進めていきます。
スポーツやアウトドアなど拡大しているマーケットに、アプローチしていきます。
青山オフィスや神宮前オフィスで個展を開き商談していて、
製品に一貫したODM(相手先ブランドによる設計・生産)提案も充実していきます。
素材の生産現場、産地の疲弊は続いています。
繊維産業に人が来ないなど、人手不足もありますし、後継者問題もあります。
我々としては原料段階から踏み込んで、自家生産を推進していくなどで対応できればと思っています。
  
ベトナムは有望市場
テキスタイル輸出の状況は。
全体として前期は中国が減少しました。
ロックダウンで店舗が閉まっていたのと、人の移動自体がかなり制限された影響が大きかった。
訪問販売が出来なかったのが苦戦した要因の一つです。
ただ、今上期にしっかりと仕掛けていき、下期に売り上げにつなげていきたいです。
アジアは堅調な韓国のほか、現地法人があるベトナムが実績を作り始めました。
まだまだ点の動きですが、徐々に拡大していきたい。
日系小売りの投資も進んでおり、ベトナムは市場としての魅力も高まっています。
欧州での販売は着実に増えています。
オランダ現地法人の駐在員が中心となり、
本社の海外生地販売を担う国際貿易推進部との連携も進んでいます。
さらに米国も大きな市場なので挑戦していきたい。
メイド・イン・ジャパンの生地の打ち出しが基本です。
円安傾向が続いていて、買いやすい環境になっています。
テキスタイル輸出は今期は前期実績を超える売り上げを作っていくつもりです。

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