メディア 2025.09.05
インターテキスタイル上海の日系企業 中国市場に伸ばす余地 独自性や機能に引き合い
インターテキスタイル上海の日系企業 中国市場に伸ばす余地 独自性や機能に引き合い
繊研新聞:2025年9月5日(金)更新
【上海=榎田果歩】9月4日に閉幕したインターテキスタイル上海アパレルファブリックス秋展。
日本ファッション・ウィーク推進機構が出展を取りまとめるジャパンパビリオンには多くのバイヤーが訪れ、
機能性や風合いに優れたテキスタイルを求める人でにぎわった。
引き続き中国国内のファッション市況への見方は厳しいものの、市場に伸び代を感じている企業は多くある。
「誰も作っていないような素材であれば、価格帯が高くても売れる」とは東レグループの東麗國際貿易中国(TICH)。
瀧定名古屋と協業し中国内販に特化して販売するファッション素材ブランド「エボトゥルース」を訴求した。
「コロナ禍前の水準に戻りつつある」と語るスタイレム瀧定大阪は、より実需に対応できるように多様なテキスタイルを揃えた。
肌触りや表情に優れる「近江晒」で仕上げたタイプライターなど、日本ならではのテキスタイルや豊富なカラーストックが好評だった。
会期以降に開く自社展示会に向けて顧客を誘導し、つながりを強めていく。
宇仁繊維は国内産地の技術を生かした凹凸感のある加工に引き合いが強く、綿や麻といった天然素材使いも人気だった。
会期中の9月3日は中国の「抗日戦争勝利80年」と重なり、一部出展者からは反日感情の高まりへの懸念があったものの大きな影響は見られなかった。