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メディア 2025.05.28

商社の展示会 組織横断や連携――総合力で勝負 商材やサービス幅広く

商社の展示会 組織横断や連携――総合力で勝負 商材やサービス幅広く
繊研新聞電子版:2025年5月28日(水)更新
 

商社が開く展示会が変化している。
全社の総合力を発揮する総合展や複数部門の連携のほか、
アパレルにとどまらない新しい切り口を見せている。
様々な領域をアピールして広がりを期待するほか、
攻め切れていない分野の新規開拓を狙う。

 

社会課題解決も

 

全社横断型の総合展を実施するのはタキヒヨー、豊島、モリリン。
モリリンは社内・グループ内の連携を強化し、6月には5年ぶりの総合展示会を開催する。
営業部門の全8グループが参加し、営業統括本部がプロデュース。
サステイナビリティーやデジタル活用など幅広く紹介し、
アパレル関連だけでなくラグやクッションのインテリア商材や雑貨なども提案する。

 

タキヒヨーは23年から総合展をスタートした。
サステイナブルな取り組みやライセンス商材など、
繊維の川上から川下までの工程を担う同社ならではの強みを掛け合わせた提案をする。

 

時代に合わせた変化をしているのは豊島の総合展。
特に19年以降はサステイナブル商材、機能性商材を背景やストーリー含め訴求している。
近年はデザイン企画室とDX推進室による取り組み、
フェムテック・フェムケアブランド「ホガラ」が提供する福利厚生サービスなど、
ライフスタイル提案商社として社会課題の解決を目指す。
7月の26年春夏総合展は3週間から4週間に会期を延ばす予定。
来場者の増加を受け、一人ひとり丁寧な説明の時間を確保する。

 

相乗効果狙う

 

タキヒヨーは部署の垣根を越えた組織横断の取り組みも増えている。
3月にはガーメントグループと素材開発/販売グループ、サステナブルセクションなど、
複数のグループ・セクションが連動した展示会を始動した。
攻め切れていなかったミドルレンジの価格帯で新規販路を開拓。
外部のディレクターを起用した製品サンプルのほか、
国際認証取得素材など製品・素材の両軸で充実させる。

 

単独展で新しい切り口を披露する動きもある。
瀧定名古屋の婦人服地部は1月、製品事業の拡大をアピールする展示会を開催した。
取引先の要望に応じて原料、生地、製品のどの段階でも提供できる点を訴求する。

住友金属鉱山との協業で瀧定名古屋がペレットから仕入れて
開発している多機能素材「ソラメント」やバイオワークスが
研究開発するPLA(ポリ乳酸)繊維「プラックス」を製品にして見せた。
次回は6月の予定で、素材ストーリーやデザインを意識した26年春夏物を発表する。

 

瀧定名古屋の婦人服地部は生地から製品までトータル提案

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